自己イメージが変われば、人生の軌道も変わる
「サイコ・サイバネティクス」という考え方
「サイコ・サイバネティクス」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、形成外科医マックスウェル・マルツが提唱した心理学的概念です。
彼は整形手術によって外見が変わると、患者の性格や自信までもが変わることに気づきました。
しかし同時に、外見が変わっても自分を変わっていないと信じている人は、心まで変わらないという現象も見たのです。
そこから導き出されたのが「サイコ・サイバネティクス=心の自動操縦装置」という考え方。
つまり、人は自分をどうイメージしているかによって、行動も、結果も、人生の方向も変わっていくという理論です。
外見よりも深い「自己イメージ」の力
僕たちは、つい外側を変えようとします。
髪型、服装、環境、スキル──もちろんどれも大切です。
でも、もっとも変化を起こすのは「内側にある自己イメージ」。
「自分はできる人間だ」と思えば、脳はその証拠を探し出します。
逆に「自分はうまくいかない」と思えば、失敗を裏づける情報ばかり拾い始めます。
脳は、自分が信じている自分像に沿って現実をつくり出す。
つまり、僕たちは意識していようがいまいが、
常に自分のイメージ通りに生きているということです。
美容師の育成でも同じことが言えます。
「自分はセンスがない」と思い込んでいる人ほど、チャンスを逃す。
「自分にもできる」と信じている人ほど、学びの吸収が速くなる。
結果は技術の差だけではなく、自己イメージの差から生まれる。
繰り返しイメージすることで潜在意識として蓄積されていきます。
脳は「思った通りに動く」
サイコ・サイバネティクスの根幹は、
脳はイメージされた通りに行動するという仕組みにあります。
人間の潜在意識は、現実と想像の区別がつきません。
だからこそ、「こうなりたい」と強く思い描いたことは、
脳の中で現実の指令として処理されるのです。
アスリートが試合前に成功のイメージを繰り返し描くのも同じ理由。
成功を「リアルに想像」することで、体が自然とその結果を再現するように動きます。
美容師も同じです。
「お客様に喜ばれている自分」「技術を楽しんでいる自分」を思い描くことが、
モチベーションと行動力の源になります。
つまり、心の中の映像が、現実の方向を決めている。
思考はやがて行動に変わり、行動は結果へと変わるのです。
自己イメージを書き換える3ステップ
ステップ1:現状のイメージを知る
まずは「自分をどう見ているか?」を紙に書いてみましょう。
(例:失敗が多い/人見知り/集中力がない/努力しても報われない)
多くの人は、頭の中にある思い込みを言葉にできていません。
けれど、脳はそのイメージ通りにあなたを導いています。
最初の一歩は、それに気づくことです。
ステップ2:理想の自分を具体的に描く
次に、「本当はどんな自分でいたいか?」を明確に描いてください。
(例:人と話すのが楽しい/挑戦している/行動が早い)
この時、なりたいではなく、すでになっているイメージを思い浮かべるのがコツです。
脳は、過去と未来を区別できないため、
「できている自分」をリアルに想像すると、その通りに行動を導き始めます。
この時に必ず肯定的な言葉を使ってください。
ステップ3:小さな成功体験で上書きする
理想の自分を描いたら、それを証明する小さな行動を積み重ねていきましょう。
朝少し早く起きられた、
苦手な人に笑顔で挨拶できた、
お客様から「ありがとう」と言われた。
これらの小さな「できた」を繰り返すことで、
脳は「自分は変わっている」と確信し、自己イメージを更新していきます。
奇跡のような出来事が起こる理由
目標に向かって明確なイメージを持ち、日々行動していると、
不思議なことにまるで奇跡のような出来事が起こることがあります。
たまたま出会った人が、自分の探していた答えを持っていた。
偶然が重なって、想像していた未来が現実になった。
ずっと思い描いていたことが、思いもよらぬ形で叶った。
これは単なる偶然ではありません。
それこそが、サイコ・サイバネティクスの力が働いている瞬間です。
脳が描いた自己イメージに沿って、
あなたの無意識が行動を調整し、必要な情報や人を引き寄せる。
その結果、あたかも奇跡のように見える現象が起こる。
つまり、あなたが思い描いた理想に、現実が追いついてきているのです。
ビットでの実践例
僕自身、美容師として、経営者として、
このサイコ・サイバネティクスの考え方を日常に取り入れています。
たとえばスタッフ教育では、
「技術」よりも先に「自己イメージ」を整えることを大切にしています。
スタッフの言葉遣いを確認するようにしているんです。
「自分はまだまだです」と言う人ほど、行動が慎重になり成長が遅れます。
一方で、「まだ完璧じゃないけど、自分は伸びている」と感じられる人は、
どんどんチャレンジできる。
技術練習で失敗しても、
「また失敗した」ではなく、「これは上達の途中だ」と捉える。
この言葉の変換が、脳をポジティブに再設定します。
「私はもう歳だから」
「私、覚えるの苦手なんです」
こうした言葉を使うのはとてももったいないんですよね。
マニュアルに頼らず、自ら考え、応用する力を育てる──
それもまた、自己イメージを変える教育の一環です。
目標設定とサイコ・サイバネティクスの関係
目標設定の本質は、未来の自己イメージを先に描くことです。
人は「なりたい自分」に向かって、
無意識に行動を調整していく生き物です。
GMラボで伝えている目標設定のベースもまさにここにあります。
思考 → イメージ → 行動 → 結果
このサイクルを回せる人ほど、
自然体で目標を達成していきます。
目標とは、努力して追いかけるものではなく、
イメージを通して自然に引き寄せるもの。
その状態に入れた時、人は最も軽やかに成長していきます。
脳を味方にする生き方
サイコ・サイバネティクスの魅力は、
「努力」ではなく「設定」で人生を変えられることです。
ポジティブ思考を無理に保つ必要もない。
大切なのは、自分の中のナビゲーションを、
どんな方向に設定しているか。
髪を整えると心が整うように、
自己イメージを整えると、人生の流れも整っていく。
心が乱れているときこそ、
「どんな自分でいたいか」を静かに思い出す。
それが、サイコ・サイバネティクスを日常で活かす第一歩です。
「心の自動操縦装置」を信頼しよう
サイコ・サイバネティクスとは、
思い込みを信念に変える力のこと。
自分をどうイメージするかが、行動の方向を決めています。
今日からできることはシンプルです。
自分を肯定する言葉を使う
成功している自分を具体的にイメージする
小さな「できた」を毎日一つ積み重ねる
その繰り返しが、脳の設定を変え、
あなたの人生の軌道を静かに修正していきます。
「奇跡」のような出来事は、偶然ではない。
それは、あなた自身が描いた心の設計図”形になった証拠です。














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