悩み

第3回:美容師がやりがいを見失う瞬間〜やりがいは見つける力〜

美容師の離職率を減らすために第5回に分けて記事を書いています。
第1回: 理想と現実のギャップ〜理想と現実の間にこそ、成長の種がある。〜
第2回:人間関係の悩み〜人間関係の悩みの解消法〜
第3回:やりがいを見失う瞬間〜やりがいは見つける力〜
第4回:美容師が成長できない本当の理由〜数字だけを追う働き方から抜け出すには〜
第5回:続ける人と辞める人の違い〜継続する力を身につける〜

やりがいを見失う瞬間〜やりがいは見つける力〜

こんにちはGMラボのジンです。
美容室を経営していて感じることは「やりがい」です。
美容師にとってやりがいとはものすごく大きな存在です。
とくにアシスタントの時期は、この「やりがい」を見失ってしまいがちなんです。
このまま美容師を続ける必要があるのだろうか?日々の仕事に追われて疲弊してしまうことがよくあるんです。

ただ、それは悪いことではありません。
むしろ、「やりがいがない」と感じる瞬間こそ、チャンスだと思ってください。


成長を感じられない瞬間

やりがいを見失う一番の理由は、成長を感じられないことにあります。
先輩から見れば「テストに合格したら成長」かもしれません。
でも、アシスタントからすれば「昨日できなかったことが今日できた」とか、
「失敗したけど前より落ち着いて対応できた」——そういう小さな進歩にこそ達成感がある。

夜の美容室で、若い女性アシスタントがハサミを見つめながら考え込む様子。疲れた表情の中にも静かな決意が感じられる。背景は柔らかな暖色の光に包まれ、やりがいを見失いながらも前を向こうとする心情を表現したセミリアルなイラスト。

それなのに、誰からも気づいてもらえなかったとしたら?
「結局、自分なんて何も変われていない」と感じてしまうのも無理はありません。

甘いと言われるかもしれません。
でも、アシスタントはまだ社会人として半人前でありながら、完璧を求められる立場なんです。
そのギャップの中で、一生懸命に踏ん張っている姿を僕は何度も見てきました。


ズレていく「成長の物差し」

やりがいが消えていく背景には、成長の物差しのズレがあります。

先輩や経営者が見ている成長は、テストや技術の合格。
でもアシスタントが感じる成長は、もっと日常の中にある。
シャンプーの仕上がりが少し上手くいった、笑顔で「ありがとう」と言ってもらえた。

そうした「小さなできた」を積み重ねているのに、
「まだまだ」「次はもっと」と言われ続ければ、心はどこかで折れてしまう。

成長のスピードも、感じ方も、人それぞれ。
それを同じ物差しで測ることが、やりがいを奪ってしまうこともあるんです。


「認めてもらえない」とき、人は立ち止まる

誰かに見てもらえること。
それは、美容師にとって大きなエネルギーになります。

「ありがとう」「助かったよ」
その一言があれば、どんなに疲れていてももう少し頑張れる。

逆に、どんなに努力しても気づいてもらえなければ、
「どうせ頑張っても意味がない」と心が静かに閉じてしまう。

でも、そこで忘れてはいけないのは——
誰かに認めてもらえなくても、自分の中には確実に成長があるということ。

たとえ結果がまだ出ていなくても、
取り組み続ける姿勢そのものが“やりがいの種”なんです。


やりがいを見失う4つのパターン

1️⃣ 結果ばかりを見てしまう
 → 成果が出なければ「意味がない」と感じてしまう。

2️⃣ 他人と比較して落ち込む
 → SNSで同期が活躍している姿を見て、自分を責めてしまう。

3️⃣ 承認されない環境にいる
 → 頑張っても反応が薄く、「見てもらえていない」と感じる。

4️⃣ 目的を見失う
 → そもそも何のために頑張っているのかが曖昧になる。

こうした積み重ねが「やりがいがない」と感じる原因になります。
でも、それはやる気がないのではなく、心が疲れてしまっているだけなんです。


やりがいを取り戻す3つの視点

1️⃣ 誰かに見てもらう」から「自分で気づく」へ
 → 成長を発見する力をつける。
 → ノートに「今日できたこと」を1行書くだけでも違います。

2️⃣ 他人の評価」から「自己承認」へ
 → 「できなかった」ではなく「やろうとした自分」を認める。
 → 自分の成長を他人の基準で判断しないこと。

3️⃣ 「努力」から「意味」へ
 → 目の前のお客様の笑顔や感謝の言葉。
 → それがやりがいの一番確かな証拠。

やりがいは、与えられるものではなく、気づくもの。


経営者・教育者として

僕自身、アシスタントを見ていて感じるのは、
「やりがいを失っているように見えても、実は誰よりも成長している」ことが多いということです。
僕が父親になってはじめて感じることができたのかもしれません。

ハイハイができるようになったこと。一人で立てたこと。
話すことができたこと。ご飯を全部食べられたこと。
子供の成長を常に見守ってきました。
毎日が成長の連続でした。
子供が学校に入ると成績やら運動神経だとか評価されるようになってきてしまうんですよね。

だからこそ、指導する側が意識すべきなのは、結果より変化の兆しを見つける力です。
できた・できないではなく、
「昨日よりも丁寧だった」「今日は表情がやわらかかった」
そんな小さな変化を拾える関係性をつくることが、教育の本質だと思っています。


まとめ

やりがいを見失うのは、能力の問題ではなく、感情のバランスが崩れているだけ
そのバランスを戻すのは、ちょっとした言葉や気づきです。

  • 「できなかったこと」ではなく、「できるようになってきたこと」に目を向けよう。

  • 「まだまだ」ではなく、「ここまできた」と言ってあげよう。

  • そして何より、自分自身の中にある“変化”をちゃんと見つめよう。

やりがいは、見つける力。
その力を育てていくことが、成長の本当の始まりなのかもしれません。

次回予告
スタイリストになって立ちはだかる「数字の壁」について

美容室の営業後、スタイリストの男性が売上帳を見つめながら次の目標を考える姿。数字のプレッシャーに向き合う力をテーマにしたイラスト第2回:美容師アシスタントの人間関係に悩むあなたへ ──辞めたくなる前に考えてほしいこと前のページ

第4回:美容師が成長できない本当の理由〜数字だけを追う働き方から抜け出すには〜次のページ夜の美容室で、30代の日本人スタイリストがノートパソコンに映る売上グラフを見つめ、静かに考え込む姿。暖色の光と青みがかったトーンが交錯し、美容師が成長に悩む心情を表現したセミリアルなイラスト。

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